エクスプローラーは2つある
まずロレックスをご存知の方は知っている事と思いますが、「エクスプローラー」という名称を持つモデルが2つ存在しています。
エクスプローラー1(型番14270)とエクスプローラー2(型番16570)です。
この2つは同じ名称であるにも関わらず。フォルムが全く違っています。
それはなぜか。
2つでは用途が違うから、です
エクスプローラー1は登山、エクスプローラー2は洞窟での探検をコンセプトに製造されました。
ではそれぞれどのような仕様なのかお話ししていきます。
Simple is best. それ以外いう事のないモデル
登山向けスポーツウォッチ゛エクスプローラー1”
はっきり言うとこのモデルには特別な物はほぼ付いていません。
日付表示も無ければタキメーターも付いていません。
秒針と100mの防水機能が付いているのみです。
デイトジャストよりもシンプルな3針モデルですが、なぜ登山向けのモデルには何も付かなかったのか。
理由は残念ながらどこにも明記されていませんが、私が個人的に思う理由をお伝えします。
登山するにおいて最も恐れる事態は「遭難」ですよね。
磁場の狂いなどで方位磁石が使えなかったりして方角が分からなくなったりすると陥りやすいと聞きます。
そんな時に時計が役に立つのです。ただ晴れていないと使えない方法ですが・・・
アナログ針を持つ時計であればなんでもいいです。
時計の短針を太陽に向けます。そして短針と文字盤の12時の二等分線の方向が「南」になります。(今あなたがいる場所が南半球であれば「北」です)
自動巻の場合は時間が完全に正確であることが難しいですが、ある程度の指標にはなり、方角が分かれば町や主要道路に向かう事も出来ますよね。
そのために他の機能を無くしたのかな、という思い込みです。
洞窟がコンセプトなのに、なぜかついているGMT機能
エクスプローラー2の際たる特徴はGMT機能です。
GMT機能とは異なる2つ以上の国の時間を同時に見ることができる機能になります。
待ってほしい。
なぜ洞窟探索向けのモデルにGMT機能が付けられているのか?
実はこのGMTは後付けです。
時計のケースにある24時間ベゼルの視認性をより高めるために取り付けられています。
洞窟の中は基本的には光源が限られていて視認性が良くありません。なんなら今外が昼なのか夜なのかすら曖昧になります。
そんなわずかな光でも視認性を上げるために第4の針、GMT針が付けられました。
文字盤の時間とGMTの時間を同じ国に設定すればGMT針は24時間ベゼルで昼夜を区別しながら時間を教えてくれます。
勿論本来のGMTの使い方も出来ますので海外出張へ行かれる方へおススメする時計です。
最後に
エクスプローラーは昔からあるモデルで、幾度かのマイナーチェンジを経て現代にまで続いています。
レア個体も多くあり、エクスプローラー1であればブラックアウト、エクスプローラー2であればトリチウム文字盤の相場が通常と比べても高めで取引されています。
中古の市場でも価格差を付けて販売をしていますので、気になる方は是非調べてみて下さい!