本日ご紹介するのは、糸魚川市からお越しのお客様からお買取りさせていただきました、エメラルドとサファイアのリングです。
ちょっとした豆知識として。
宝石を使用したジュエリーの専門用語に「エンハンスメント」と「トリートメント」というものがあります。
これらは宝石をより綺麗に見せるために人工的に加工を施したものに用いられる専門用語です。
「エンハンスメント」とは、その天然宝石が本来持っている潜在的な美しさを引き出すために行われる、最小限の加工処理です。
それぞれの宝石がもともと持っていた「潜在的」な美しさですので、同じ種類の宝石を同じ条件で加工処理しても、効果はそれぞれ異なることがあります。
代表的なエンハンスメント処理には、ルビーやサファイアなどで、その美しい色を引き出すために宝石の性質に合わせて施される加熱処理。
エメラルドを専用の無色のオイルに浸し、宝石の内部から表面に出てきた亀裂を落ち着かせる含浸処理などがあります。
エンハンスメント処理の場合は、処理が施されても「天然石」として扱われるため、人の手によって宝石そのものの魅力を引き出されながらも、宝石としての価値を失うことはありません。
一方「トリートメント」とは、天然宝石ごとの性質に関係なく人工処理を施し、その色や形を変化させるために行われる処理です。
その特性により、トリートメント処理が施された宝石は元が人造石とされていなかった宝石でも、天然石としての扱いをされなくなります。
また、その美しさは長期間保持されるものではないので、トリートメント処理された宝石は「トリートメント処理石」などと呼ばれて、一般的な評価も低くなってしまいます。
処理方法には、例えばサファイアなら、色が薄かったサファイアに合成配分された着色剤と一緒に加熱することで色を濃くする、表面拡散処理。
先に表記したエメラルドに浸すオイルを有色のものを使用して処理する場合は、人工的なトリートメント処理に分類されます。
これらの処理が施された宝石の鑑別書には「処理石」や「トリーテッド」という言葉が記載されます。
宝石が使われたジュエリーなどのお査定をさせていただく時には、このように宝石自体にどのような処理がされているのかということも大変重要なポイントになります。
そのためお査定の際には、ジュエリーをご購入された時に付属される「鑑別書」の有無でも、お買取りの金額が変わってきます。
お家に眠っているジュエリーのご売却の際、もし鑑別書がお手元にありましたら、ぜひ一緒にお持ちください！
かんてい局上越店では、経験豊富なスタッフが一つひとつ丁寧にお査定させていただきます。
ジュエリーのご売却なら、かんてい局上越店にお任せください！
