こんにちは!質屋かんてい局名取店です!
1日が水曜日だった為、9月の始まりが定休日というちょっと珍しいパターンでした。
早いもので今年も残すところ4ヶ月となりました。
今日は朝の空気がどことなく涼しかったように思います。秋はもうすぐそこかもしれませんね。
さて、本日はそんな秋のオシャレにピッタリな【LOUIS VUITTON(ルイヴィトン)】のお話です。
8月に2021年秋冬コレクションが発表されましたが、皆さんはどんなものがあるかチェックはされてますか?
そのコレクションを手掛けている【ヴァージル・アブロー】という人なんです。
ファッション界の鬼才とも言われているヴァージル・アブローとは一体どんな経歴を持った人なのか?
そして彼が手掛ける2021年秋冬メンズコレクションについてもご紹介していきたいと思います!
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ヴァージル・アブローとは?
まずはヴァージル・アブローとはどんな人物なのか簡単に紹介したいと思います。
ヴァージル・アブローとは現在「Off-White(オフホワイト)」のデザイナーを務めてているアフリカ系アメリカ人の男性です。
今、「世界で最もファッション業界で注目されているひとり」と言われています。
皆さん、セレブな方々のファッションでこんなロゴを見たことはありませんか?
これがオフホワイトです。今までナイキやリモワなど、様々な有名ブランドともコラボしてきました。
ファッション界の中でも新しいジャンルであった「ラグジュアリー・ストリートウェア」を確立し、ファッション界を牽引する存在となっています。
20世紀のモダニズム建築家ミース・ファン・デル・ローエの作品から着想を得た力強いグラフィックデザインが魅力で、ハイクオリティでジェンダーレスなストリートアイテムが充実しています。
製品は全てイタリアで作られた上質なアイテムでありながらカジュアルであるというのが斬新で人気なんです。
ヴァージル・アブローの考えはファッション業界に衝撃を与えたとされています。
その考えは今までのファッション業界であったようで無かった、「メンズとレディース」というふたつのジャンルの概念が無くなっていることを主張しています。
今でこそジェンダーレスの意識の大切さやLGBTが徐々に認知されてきていますが、ファッション界でその概念をいち早く取り入れたのがヴァージル・アブローだったんですね。
実はラグジュアリーブランドのファッション業界は、白人至上主義がまだままだ色濃く残されているというのが現実だったりします。
そんな中で一握りしか未だ誕生していない黒人デザイナー。そんなファッション業界でどういった経緯でヴァージル・アブローは成功を導いてきたのか。
次はファッション界では異色とされている経歴をご紹介していきたいと思います。
異色の経歴!?ファッションとの出会い
何故ヴァージル・アブローはファッション界の中では異色の存在と言われているのか。
それは大学時代に建築関係の仕事に就こうと考えており、土木工学を専攻していたことが大きな理由のひとつです。
その後大学院まで進み、建築学の博士号まで取得しています。
今までファッション界で有名になったデザイナーと言えば、ファッションや服飾の専門学校を卒業していることがほとんどでした。
しかしヴァージル・アブローは「建築を学んだデザイナー」というのが今までと違い、それが彼の生み出すファッションにも個性として現れています。
じゃあ一切ファッションとは関わりを持たずにデザイナーになったの?と言われるとそうではありません。
世界を牽引する人にはそういうい運命のような巡り合わせがあるのか…。
インターン時代にLVMHグループである「フェンディ」で仕事をすることになります。それがヴァージル・アブローがファッションに触れたきっかけです。
その後インターン時代にフェンディで同じクラスにいた、後に世界一のラッパーとも言われるようになったカニエウエストとも知り合うこととなります。
ここでカニエウエストと出会ったきっかけがヴァージル・アブローの「転機」となるんですね。
インターンの時にヴァージル・アブローの建築学科で培ったファッションセンスに光るモノを感じていたカニエウエストは2002年の時、自身のツアーでヴァージル・アブローにツアーのアパレルグッズやステージ設計、アルバムのカバーのデザインを依頼しました。
カニエウエストとジェイJ共同制作アルバムの「Watch the Throne」のアートディレクションも彼が担当しました。
この左右対称の規則正しいデザインを見ると、彼が建築を学んでいたことも分かる気がします。
裏方業の中でデザインをしていたヴァージル・アブローは、自身のブランドを始めることを常にこの頃考えていたそうです。
そしてヴァージル・アブローの名が実に世界に広まったきっかけとなったとされるのが「パイレックスヴィジョン」です。
このパイレックスヴィジョンが何かというと、元々はミュージックビデオなんです。
そのビデオの中ででラルフローレンの古着などに、オフホワイトのデザインの前身ともなるバックに大きくプリントをしている衣類が登場しました。
当初はブランドとしての告知ビデオではなかったパイレックスヴィジョンですが、このビデオ内で登場している服がファッション界の人間の目に留まります。
そこから当時ブランドとしてスタートしていた訳ではないパイレックスヴィジョンは、ブランドとしてパリの伝説的なセレクトショップ「コレット」で取り扱われるようになりました。
その後、2015年の春夏コレクションでついに「Off-White(オフホワイト)」としてデビューすることになります。
今やグラミー賞にもノミネートされるカニエウエストとインターン時代に知り合うというのもすごい話ですが、転機を好機に変える力のある人なんだろうなぁという感じがします。
ルイヴィトンとヴァージル・アブロー
先程もお話しましたが、ヴァージル・アブローはLVMHグループのフェンディでインターンをしていたこともあり、その頃からルイヴィトンとは関わりがあったと言えます。
インターン当時フェンディのCEOを務めていたマイケル・バークは現在ルイヴィトンの代表取締役会長兼CEOとなっているので、その才能を昔から見抜いていたのかもしれません。
マイケルバークはヴァージル・アブローのデザイン性や才能を高く評価していたからこそ、今回のコレクションのオファーに繋がったのではないでしょうか。
前ルイヴィトンのデザイナーであるキムジョーンズの退任により顧客離れがささやかれていたルイヴィトンを既存顧客に加え、更に新たに若年層の新たな顧客獲得も成功させました。
ヴァージル・アブローが2021年の秋冬メンズコレクションを手掛けることになった際、マイケルバークはこんな言葉を残しています。
「2006年にフェンディで一緒に仕事をして以来、ヴァージルの才能が徐々に開花していく様子を大きな興味をもって見てきました。そして今、生まれながらのクリエイティビティと既存の概念を打ち砕くようなアプローチによって、彼がファッションの世界だけでなく今日のポピュラーカルチャー界においても重要人物となったことを非常に嬉しく思っています。ラグジュアリー、そしてサヴォアフェールに対する彼の研ぎ澄まされた感性は、ルイ・ヴィトンのメンズウェアが未来へ向けて進化する上で、大いに役立ってくれることでしょう。」(マイケル・バーク ルイ・ヴィトン代表取締役会長兼CEO)
ルイヴィトンのデザイナーにアフリカ系アメリカ人が初めて起用されたという点においても、ブランドとしての新たな挑戦であり進化なのかもしれません。
ルイヴィトンの未来を担うデザイナー、それがヴァージル・アブローなんですね。
BTSがアンバサダー!2021秋冬メンズコレクション
さて、ここまで長くなりましたが最後にヴァージル・アブローが手掛ける2021年秋冬メンズコレクションについてもご紹介したいと思います!
まずは今回のコレクションからアンバサダーとして起用されたのが「BTS(防弾少年団)」です。
©起用:Louis Vuitton
(7人中4人がサングラスをかけていたので一瞬メンバーの区別がつきませんでした…)
今や世界的人気を誇るK-POPアーティストとなった彼らがヴィトンのアンバサダーに…。告知された当初から話題を呼んでいました。
ルイヴィトンはBTSを「世界で最も名声と影響力を持つグループのひとつ」だと紹介しています。
ちなみに9月1日はメンバー最年少のジョングクさん(写真の左から2番目)のお誕生日でしたね。黄金マンネお誕生日おめでとうございます!
さて、今回のコレクションでテーマとなったのは、ジェイムズ・ボールドウィンの代表的エッセイ「村のよそ者(Stranger in the Village)」(1953年発表)。
アフリカ系アメリカ人としての作者の経験を綴ったその作品は、無意識の中に形成された文化的なアウトサイダー対インサイダーという社会構造を捉えたもの。
作者と同じルーツを持つヴァージル・アブローは、そんな人々が持つ無意識のバイアスをファッションを通してポジティブに変えるアプローチを試みました。
バッグやアパレルラインなど様々なアイテムが新作として登場しましたが、今回は個人的に驚いたアイテムがあったのでそれを紹介したいと思います。
それがこちら!
©起用:Louis Vuitton
まるでコーヒーのタンブラーのようなこの形、実はこれバッグなんです。
名前もそのまま「コーヒーカップ」と言います。想像以上にネーミングがシンプルすぎて面白いです。
コレクション発表時にはメンバーのVさんが手に持っていたことでたちまち話題に。
©起用:Louis Vuitton
ショルダーストラップをはずすと本当にコーヒーカップのように見えますよね。
ちなみに現在ルイヴィトン公式オンラインでは売り切れでした。いちばん近場の仙台市内の店舗にも在庫は無いようです。
お値段は256,300円(品番:M80812)。このサイズ感でこのお値段はさすがヴィトンといった感じですね。
コーヒーカップという誰でも日常で持っていそうなアイテムをバッグにするというのが、ヴァージル・アブローのジェンダーレス観の表れでもあるのかもしれません。
個性的で素敵なアイテムがたくさんありますので、興味のある方はぜひ調べてみてくださいね。
【関連リンク】
【ルイ・ヴィトン生誕200周年!改めてどんなブランドか知ってますか?】
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最後に
いかがでしたか?本日はヴァージル・アブローとルイヴィトンについてお話してみました。
今回ブログを書くにあたって、ヴァージル・アブローという人の持つパワーに圧倒されたのはもちろんですが、ひとつひとつの出会いをチャンスに変えられる人は強いと感じました。
デザイナーとしてのヴァージル・アブローの活躍も目が離せませんが、ルイヴィトンの新しい挑戦とも言えるアイテムにも注目していきたいです。
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