こんにちは!質屋かんてい局仙台泉店の佐藤です!
こちらでは毎日公開している買取を行なった商品の記事とは別に、よりブランドに関するディープな内容を記載させていただきます!
前回の記事ではルイヴィトンのバッグについてお話しさせていただきましたが、今回は時計について皆様にご覧いただければと思っております!!
今回のテーマは
ハイブランド時計における型番・シリアルナンバーの記載位置と確認方法
です!!
目次
ハイブランド時計における型番・シリアルナンバーの記載位置
高価格帯時計
型番とは?
リファレンスナンバーとも呼ばれる番号で、その商品を特定するための最重要な情報です。
新品・中古品問わずショップではよく「Ref.〇〇〇〇」と表記されています。
今回は下記画像のロレックス デイトジャストを例に説明させていただきます。両者はパッと見では同じ時計に見えます。
ですが実は、この2つのデイトジャストは異なる型番のもの。具体的には、上の画像の型番は「16013」、下の画像の型番は「16233」というお品物です。
これらは製造の年代や使われている素材、ケースサイズ、本体内部のムーブメント等によって細かく定められており、勿論買取相場にも直接影響する事柄です。そもそも型番が分からなければ相場を確認することすら不可能です。
査定に際しては、まずこの型番を特定することから始まるといっても過言ではありません。
シリアルナンバーとは?
時計を管理するため、個体ごとに割り振られる番号です。「Ser.〇〇〇〇」と表記されることもあります。
型番にも共通して言えることですが、時計の場合付属のギャランティカードと本体の両方に記載されていることが多く、真贋判定の面で非常に大切な情報です。
また、特に古いロレックスといった時計の場合シリアルナンバーの英数字によって製造年代が特定できるため、少なからず査定額にも影響するポイントになっています。
型番・シリアルナンバーはどこで確認できる??
型番・シリアルナンバーは通常、腕時計のケースの裏面、通称「裏蓋」と呼ばれる部分に記載されています。
▽通常このように裏蓋に記載されています。なおシリアルナンバーは個人情報保護の観点からマスキングしてあります。
ここからは、「赤枠=型番」「青枠=シリアルナンバー」として画像に書き込んでいきたいと思います。
さて、通常上記あるいはそれに近しい部分に記載がありますが、中には他の場所に記載されている場合や、そもそも本体に記載されていない場合もあります。
ここからはハイブランド時計を中心に、型番・シリアルナンバーがどの場所に記載されているのか、また記載されていない場合どのように確認すれば良いかご説明いたします。
※前提として、ギャランティカードや保証書などで確認するのが一番確実です!!
それらがお手元にない場合を想定して本記事は作成されています!
ハイブランドに時計における型番・シリアルナンバーの記載位置
1.ロレックス(新品購入時の参考価格:約70万円〜)
まずは世界シェア率ナンバー1の時計ブランド、ロレックスから解説いたします。
早速なのですが、ロレックスは裏蓋に型番・シリアルナンバーが記載されていません。
ではどこで確認するのか?と言うと・・・
型番
12時位置のブレスを外した所に記載されています。
シリアルナンバー
〜2010年製
6時位置のブレスを外した所に記載されています。シリアルナンバーの最初の方の文字列から製造年を判別できることが特徴で、例えばシリアルナンバーがXから始まる製品は「X番」と呼ばれ、製造年はおおよそ1991年~1992年のものと判別が可能です。
2010年〜製
文字盤の6時位置の所に記載されています。こちらはランダムに英数字が配置された「ランダム番」と呼ばれ、具体的な製造年は判別が難しいものとなっています。
実際の査定の際には付属のギャランティカードは勿論ケースや文字盤の作り、ブレスやバックルの特徴などから総合的に型番を特定させていただいております。
ご不安があればブレスを外して査定にも対応いたしますので、お申し付けいただければと思います。
2.オメガ (新品購入時の参考価格:約50万円〜)
こちらは裏蓋にシリアルナンバーのみ記載があります。
通常ギャランティカードに記載してある内容から特定しますが、ギャランティカードがない場合ケースや文字盤などから総合的に型番を特定することになります。
今回紹介する時計ブランドに多く言えることですが、これらのブランドでは真贋判定の意味合いでもギャランティカードが非常に大切で、その有無によって買取金額にも数万円の差が出ることも珍しくありません。
3.ブライトリング (新品購入時の参考価格:約50万円〜)
裏蓋に型番・シリアルナンバーがそれぞれ記載されていますが、実はここに書いてある型番は省略されたものです。
正式には9桁の英数字で構成されているブライトリングの型番ですが、本体裏蓋には6桁しか記載されていません。
▽画像では分かりづらいですが、型番のすぐ横にシリアルが記載されています。
正式な型番は、ギャランティカードや保証書に記載されています。
省略された型番からもおおよそその商品を確認できますが、文字盤やブレスの素材など細かな違いにも目を光らせる必要があります。
4.カルティエ (新品購入時の参考価格:約50万円〜)
カルティエの時計にはシリアルナンバーは記載されていますが、型番は記載されていません。
裏蓋にはそれらしき4桁の数字が刻印されていますが、ではこの数字は一体なんなのでしょうか?
カルティエの時計の裏蓋にはシリアルナンバーの他に4桁の数字が刻印されています。この4桁の数字は時計のケースの種類を表したもので、ケースナンバーと呼ばれています。(ここからは「緑枠=ケースナンバー」として画像に表示します)
例えば画像のように「カルティエ 2384」などと検索した場合、同じような見た目の時計はヒットするものの、文字盤など細かい違いのあるものまで表示されてしまいます。
お手持ちの時計を調べる場合、そういった細かい差異にも注意して型番を特定する必要があります。
5.グランドセイコー (新品購入時の参考価格:約50万円〜)
こちらもシリアルナンバーは記載されていますが型番の表記はありません。型番らしき文字列はカルティエと同じくケースナンバーなので、保証書が付属していなくてもカルティエと同じ手順で商品の特定が可能です。
6.ウブロ (新品購入時の参考価格:約50万円〜)
こちらも裏ブタにはシリアルナンバーの記載のみ。
ウブロは最近だとギャランティカードの電子化も進んでおります。
過去には「ウブロティスタ」というカードに付属したICチップを読み取る方式もありましたが、現在では「Hublot e-warranty」というアプリで管理する方式に変化しつつあります。
7.IWC (新品購入時の参考価格:約50万円〜)
裏蓋にはシリアルのみ記載、もしくはブランド名などの刻印のみで型番、シリアルの表記が一切ないものも存在します。
この際、型番は裏蓋を開けた内側に表記されている場合があります。
この時計に限らずですが、基本的にはギャランティカードや保証書での確認が確実です。
8.ゼニス (新品購入時の参考価格:約50万円〜)
型番、及びシリアルはケースの裏蓋ないし裏面に記載されています。
...が、ここに記載されているのは省略された型番なので、型番の特定の際には注意が必要です。
因みに省略されている部分は、非公式ですが文字盤の色やブレスの素材を示しているとされています。
9.チューダー/チュードル(新品購入時の参考価格:約30万円〜)
ロレックスと姉妹関係にあるチューダーは、ロレックスと同じ位置にそれぞれ型番・シリアルが記載されています。
近年のモデルではランダムシリアル(ランダム番)にも対応しているようです。
10.タグホイヤー (新品購入時の参考価格:約30万円〜)
型番、及びシリアルは裏蓋に記載されています。
11.ジン(新品購入時の参考価格:約30万円〜)
裏蓋には「.(ドット)」で区切られたナンバーが記載されており、その前半がケースナンバー、前後半を含む文字列全てでシリアルナンバーとなっています。
ケースナンバー + 時計の特徴を表すアルファベット で本来の型番となっており、ギャランティカードなど識別できる付属品がないとければ、特徴から相対的に判断することになります。
12.ロンジン (新品購入時の参考価格:約20万円〜)
ケース裏に「L」から始まる省略型番と、シリアルナンバーが記載されています。
ジンなどと同様に、本来の型番としてはケースナンバー + 文字盤・ブレスなどを示す文字列で構成されています。
13.ボールウォッチ(新品購入時の参考価格:約20万円〜)
ケース裏蓋に型番、シリアル共に記載されています。
14.ベル&ロス(新品購入時の参考価格:約20万円〜)
ケース裏蓋に型番、シリアル共に記載されています。
高価格帯時計
ここからは、更に高級な時計ブランドについて触れていきます。
15.ブランパン (新品購入時の参考価格:約80万円〜)
1735年にスイスで創業された、世界最古の時計ブランドです。機械式時計しか作らないことを宣言しており、伝統的な機械式時計にこだわりを持っています。
そんなブランパンの時計は、ケース裏面にシリアルナンバーのみ記載されています。
16.ピアジェ(新品購入時の参考価格:約80万円〜)
1874年に創業したピアジェは、ムーブメントを自社製造する「マニファクチュアール」の代表格として非常に有名です。創業者ジョルジュ=エドワード・ピアジェの「常に必要以上に良いものを作る」というモットーは、今でもピアジェの時計作りの信条とされています。
ケース裏面にはシリアルナンバーのみ記載されています。
同じくケース裏面には「P」から始まる5桁の番号が記載されていますが、これは型番ではないので注意が必要です。
17.A.ランゲ&ゾーネ(新品購入時の参考価格:約180万円〜)
「アドルフ・ランゲとその子供たち」を意味するA.ランゲ&ゾーネは、1845年にドイツで設立されました。
その独自性を決定付ける要素として、「一つのモデルに対して一つのムーブメントを自社製造する」と言うものがあります。一般的にはそれまでのムーブメントを改良して新作に用いるブランドが多い中、A.ランゲ&ゾーネは新作の度に0からムーブメントを作成しています。
当ブランド時計のケース裏面にはシリアルナンバーのみ記載されています。
18.ブレゲ(新品購入時の参考価格:約180万円〜)
1775年に創業したブレゲは、現在でも「創設者に対する思い」がとても強いブランドです。
創設者のブレゲは「時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも称されており、現在でも当たり前のように使われている「自動巻時計」や、時計における三大機構「パーペチュアルカレンダー」「トゥールビヨン」「ミニッツリピーター」を開発しました。更にそれらを初めとして現在の腕時計に備わる機構の約70%を発明、または改良したとされています。
ブレゲの時計本体に記載されているのは省略型番とシリアルナンバーです。
後述の世界三大時計に上記のA.ランゲ&ゾーネとブレゲを加え「世界五大時計」とも言われています。
世界三大時計
ヴァシュロン・コンスタンタン(新品購入時の参考価格:約200万円〜)
オーデマ・ピゲ(新品購入時の参考価格:約200万円〜)
パテックフィリップ(新品購入時の参考価格:約250万円〜)
これらの時計は、基本的にはギャランティカードなどから特定することになるかと思います。
ヴァシュロン・コンスタンタンのオーバーシーズ他裏スケモデルには記載してある場合もありますが、基本的には何も書いていないと思った方が良さそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
一口に「時計」といっても、その作りは勿論その時計の情報についても記載位置は様々。その種類の数だけ相場は変わってきます。
型番を知ることは、相場を知ることに繋がります。新しく時計を購入される時にまた違った視点から検討したり、今お持ちの時計を売却するという時でもより高い金額で手放すことが可能になります!
今回の記事をきっかけに、今まで以上に時計に興味を持っていただければ幸いです!!
質屋かんてい局仙台泉店では、今後もこうした知識を深められるようなブログも更新していきますので、何卒よろしくお願いいたします!!
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