皆様こんにちは。
FTC株式会社の古田です。
本日は私たちがメインでフランチャイズ展開しています、「質屋の仕組み」についてお話しさせて頂こうかと思います。
さて、まず皆さんはそもそもの話、質預かりを知っていますか?
日本ではおよそ800年前の鎌倉時代から続いている金融業の1つです。
時代劇のワンシーンで出てきたこともあるかもしれませんが、薄暗いイメージがあるのが原因か、使ったことがない人がまだまだ多いサービスです。
この記事では
・「質」というシステムの仕組み
・質預かりをするメリット
・質預かりのデメリット
について紹介していますので、是非参考にしてください。
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質預かりの仕組み
そもそも「質預かり」とは何か
まず、「質」とは簡単に言うと品物を質屋に預けることで、お金を借りることができるシステムのことです。
保管している品物を取り戻す時に、質屋営業法に基づき「質料(利息)」(手数料)を取ります。
この「質料」が質屋の収入源となって成り立っています。
質と買取の違い
これは来店されるお客様からもよく聞かれることです。
簡単かどうかはわかりませんが、質と買取りの違いは「品物の所有権」がどちらにあるか、がポイントとなります。
まず、皆さんが耳にしやすい「買取り」はその名の通り品物を買い取ってもらうことで価値相応分のお金をもらうことです。
この場合、品物を持ってきたお客様から見れば「売却行為」となり、この売却は売った品物の所有権が「お客様」から「買取り店舗」へ移動します。
そのため後から返してくれと言っても返して貰うことはできません。
それに対し「質」は売るのではなく、質屋に品物を預けることで、価値相応分の「お金」を借りることができるシステムです。
私たちはわかりやすく「質預かり」と呼んでいますが、この言葉通り質は「預かる」だけなので、所有権は持ち主である「お客様のまま」です。
そのため後から借りたお金と、それに応じた質料を支払うことで、預けた品物を取り戻すことができます。
質預かりの仕組み
では質預かりの仕組みについて説明していきます。
まず質には期日があります。
質預かりをした日から3か月後が最初の期日です。
この期日までに、お客様には3つの選択肢があります。
①質料の支払い(「利上げ」)をして期日の延長を行う。
②元金と質料を支払って預けた品物を取り戻す(出質)
③期日内に質料の支払いも、出質もせず、品物をあきらめる(流質・質流れ)
おそらく最初の2つはイメージしやすいかと思います。
そして一番イメージと食い違うのが3番ではないでしょうか?
質に関しての質問で私が一番聞かれたのは「絶対に(借りたお金を)返さなければいけませんか?」というような内容でした。
質屋と言えばお金を借りるイメージですし、消費者金融や銀行でも同じイメージをされることでしょう。
それに対して私がいつも答えていた内容がこちら。
「どっちでもいいですよ」の一言です。
本当にどっちでもいいんです。
よく驚かれます。
質屋でお金を借りても、返済義務はありません。
というのも、質の契約をする段階でお客様からは担保としての品物を預かっているからです。
担保としている物がこちらの手元にあるからこそ、
・取り戻したいのであれば、元金と質料を払ってもらう
・預けたものを諦めるのであれば、元金はもちろん、これまでに発生した質料も支払わなくていい※
※支払い済みの質料はお戻しできません。
どちらを選んでもらっても質屋側からは問題ありません。
これについては後程質屋側の視点からお話しします。
質預かりのメリット
ではこれらのことをお伝えしたうえで、質預かりのメリットを「利用者目線」と「質屋目線」の双方からお伝えします。
利用者のメリット
①返済義務がない
先程述べた通り、質屋では返済義務がありません。
預けた物は取り戻せなくなりますが、諦めてしまえば元金や質料を支払う必要もなくなります。
期日が過ぎれば勝手に質流れとなり、質契約は終了しますので、連絡や来店も不要です。
②督促がない
上記の理由で店舗からの督促もありません。
そのため質屋を利用していることは家族や会社などに知られることなくサービスを利用することが可能です。
③融資履歴に残らない
生活する上で銀行などにお金を借りることは多々あると思います。
住宅や車を購入するときはローンを組む方が多いですよね。
その審査の際に質屋での融資履歴は公開されていないので、審査結果に影響することはありません。
そのため安心して何度でもご利用いただけます。
また質屋でお金を借りる際にも他の融資履歴は関係ありません。
商品を担保にするわけですから、人柄は関係ありません。
④満額借りる必要はない
私たちは商品を査定し、融資できるMAXの金額をお伝えします。
しかしその金額が必要額を超える金額であれば、満額を借りず、必要金額だけに抑えることもできます。
その方が質料も少なくなるので、取り戻すときに楽になるのでお勧めです。
質屋のメリット
①預かっていると何もしなくてもお金が入ってくる
質屋最大の強みです。
利息収入が得られるようになるまで時間は掛かりますが、広告などを打たなくてもお客様がお金を持ってきてくれます。
預かっている金額が少ないと、質料も少ないですが、預かっている金額が大きくなればなるほど、1か月あたりに入ってくる利息も大きくなります。
かんてい局直営店の場合、1か月あたり4~500万円くらいの利息収入があります。
②質預かりの上限金額は、買取りの金額よりも低い
なぜお金を返してもらわなかったり、利息を支払われなくても質屋がやっていけるのか、の大きな理由で、先程のお金をかえして貰ってももらわなくてもどっちでもいい理由です。
かんてい局の場合、一部の例外を除いて、基本的に買取りの金額の90%が融資金額の上限としています。
上限を買取りよりも下げるのは、質流れまでに最短でも3ヶ月の時間があるので、その間の相場変動を考慮したものですが、流れてしまえば買取りよりも安い金額で仕入れができたことになります。
そして質流れした商品はお店やネットで販売したり、業者に販売したりするので、元金+利益を作ることができ、その利益は普通の買取よりも少し多くなります。
質預かりのデメリット
いいことばかり言って、実はきついデメリットあったりするんじゃないの?と言われそうなので、これも公開しましょう。
利用者のデメリット
①必要な金額が借りられるわけではない
質屋で融資ができる金額は、預けて頂く品物によって上限が異なります。
そのため希望されていた金額の融資がかなわない場合もあります。
②買取りよりも金額が低い
これもお客様からすればデメリットですね。
お客様には説明していますが、理由も説明内容も質屋のメリット②と同じです。
③質流れすると取り戻せない
メリットも見方を変えればデメリットになります。
メリットの時には返さなくてもいいといいましたが、中には流せない、大切なものを預けられている方もいるのが事実です。
仕事の都合やうっかりで期日が過ぎてしまった場合でも質流れしてしまうのです。
質流れしてしまうと、元金と質料を出されても品物を取り戻すことはできません。
質流れした商品は店舗の所有権になってしまっているので、まだ在庫として残っていれば店頭での販売価格で購入して頂くことになります。
質屋側のデメリット
特にありません。
信じられないかもしれませんが、デメリットは本当にないんです。
強いて上げるとするなら、コピー品を預かってしまった場合は売ることもできず、利息も見込めないので、利益が出ませんし、
査定金額を間違えて高く付けてしまった場合も、利益が少なくなるか、度が過ぎれば赤字になてしまいます。
これらは真贋や相場の勉強を続けることでそういったミスはなくなり、デメリットではなくなっていきます。
最後に
今回ご紹介したように、質預かりは営業する側、利用する側どちらから見てもメリットの多いです。
ただ最初にもお話ししたように、あまり聞きなじみのない言葉で、今でも初めて知ったという人が多いのが実情です。
しかしその分まだこの業界には伸びしろがあるということです。
またブランドの勉強に関しても、何を勉強すればいいのかわからない、どうやって勉強したらいいのかわからない、
そんな方が大半だと思います。
でもご安心ください!
弊社FTC株式会社ではオープン前の研修から、かんてい局直営店での実地研修、そのほか定期的な勉強会などを開催しております。
勉強の機会を増やしながら、オンラインで対応することもできるので、初めての方でもご安心いただけるかと思います。
質屋についてのさらに詳しい説明や、店舗の数字などについての情報は事業説明会にてお伝えしています。