- 商品名
- 平凡 ・陳淑芬『思慕』
- ブランド名
- 美術品・アート
- 買取金額
- ¥16,500
※買取り金額はお品物の状態、付属品、相場、在庫状況により日々変動します。上記はあくまで目安としてお考え下さい。
査定ポイント
今回お買取させていただいた平凡 ・陳淑(ピンファン&チェン・シュウフェン)『思慕』(想念的季節)の査定ポイントについてお伝えします。
美術品やアートの主な査定ポイントは、作家と希少価値・状態と付属品です。
作家(アーティスト)
平凡 ・陳淑((ピンファン&チェン・シュウフェン)は台湾を拠点に活躍する夫婦の現代アーティストです。元々は別に活動していた二人が1997年~1998年にコラボレーション作品集「黄色」「春夏秋冬」で話題に。また、2000年に2人は結婚。水彩画のような美少女のポートレートはアジア各国で絶大な支持を受けています。
希少価値(製法)『原画と版画』
絵画(アート)には大きく分けると、原画と版画があります。
原画→作家自らが作成した世界に1点だけの作品
版画→原画を元に刷った絵の総称になります。版画にはいくつか種類があります。
木版画
古くから使われてきた技法で版木を彫り出したい線や面を残して版面を彫り下げ、凸部にインキを塗って紙に摺る方法です。
鮮やかな発色と独特の温もりのある風合いが特徴です。
リトグラフ
別名「石版画」とも呼ばれ平面上で水と油の反発しあう性質を利用した方法です。現代では、石板のかわりにアルミ板や亜鉛板を用いて作家が描画した繊細な線のタッチや、筆づかい、インクの効果など、描いたものをそのまま刷ることができるのが特徴です。
ピカソ、シャガール、など20世紀の巨匠の多くがリトグラフを手掛けています。
シルクスクリーン
木やアルミの枠に張ったスクリーン(シルク)の目を、絵柄や模様の部分だけを残して、インクが通らないように目止めをして、絵柄や模様の孔の部分から下の用紙や布にスクイージー(へら)や刷毛などでインクを落として刷る技法です。
メリハリのある鮮やかな色彩の表現に秀で、現代アートの版画作品によく用いられています。
ジクレ
コンピューター上で処理した画像を大型の専用の機械で、刷り面(紙、キャンバスなど)に極小のノズルでインクを直接噴射して刷る方法です。ジクレ版画は数ある版画技法の中でも最新の技法です。
今回お買取した作品はこの【ジクレ】になります。
シルクスクリーンやリトグラフに比べ比較的簡易に、しかも小数での制作が可能なため、最近増えてきました。ただし、原理はPCプリンターと同じなので、どうしても美術品というよりは、工業品という印象が強いのも確かです。そのためよりよい作品を創るために、ジクレで制作される版画の多くは2次加工を施されていることが多くなってきました。ジクレで刷った作品にもう一度シルクスクリーンやリマーク(版画職人による手彩など)を加え、より作家の意図する表現に近づけています。
価格の違い
原画の方が希少性はとても高く、値段も高いです。有名画家の原画となれば、取引される金額は億単位となります。版画については、何回も刷ることができて同じ作品を製作することができます。その為版画は、希少性は原画に劣ってしまい、値段も原画に比べれば安くて購入しやすいのが特徴です。
版画は原画に比べて希少性が劣るわけですが、価値がないというわけではありません。なぜなら、版画は大量に制作することができるわけですが、本当に大量作成をしているわけではありません。版画にはエディションというシステムがあり、制作される枚数を管理しています。
状態について
今回お持ちいただいた作品は、額に多少のダメージはありましたが買取価格にはあまり影響しませんでした。絵画本体に『シミ』や『カビ』といった劣化が目立つ箇所が多いと減額の対象になりますので保管方法等お気をつけください。
付属品について
今回の作品に付属品はありませんでした。絵画の査定には作者と作品名、制作数などの情報が必要になります。絵画の多くは作品の隅に作者のサインやエディションナンバーが記載されています。
また現代作品の多くは裏面に詳細が記載されている事が多くあります。
それとは別に、購入先の証明書等が発行されている場合も多くありますので、査定の際は証明書等の付属品もお持ちください。作品にもよりますが、10%以上査定金額に影響する場合もございます。
美術品の査定について
当店では絵画・アート以外にも骨董品や様々な美術品の査定を行っております。場合によっては美術品専門機関と連携しながら査定をすすめています。その為、お品物によってはお時間をいただく場合がございます。お時間に余裕をもってご来店ください。
また、有名作家の原画等、店舗での最終判断が困難な場合はお品物をお預かりいただいて専門機関にて詳細をお調べした上で金額をお伝えする場合もございます。お客様により良いご提案をする為、ご理解の程お願い致します。