サファイアの買取について | かんてい局つくば店

2020年10月 6日 [スタッフブログ]

今回は世界3大宝石のルビー、エメラルドと並ぶサファイアについてご紹介いたします。

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サファイアの特徴

サファイアの鉱物

サファイアはルビーと同じコランダムという鉱物からできています。コランダムは酸化アルミニウムの結晶からなり、純粋な結晶は無色です。コランダムに鉄とチタンが含まれることによってブルーサファイアとなります。また、クロムが含まれるとピンクサファイアとなり、その含有量が多いとルビーとなります。

サファイアの色

サファイアには様々な色のものがあります。レッドはルビーになり、ブルー以外のサファイアのことをファンシーサファイアといいます。ちなみに、ブルーサファイアの産出は全体の半分を占めています。

パパラチアサファイア

パパラチアノーヒート.png

ピンクーオレンジの色が特徴的なパパラチアサファイアはブルーを除く色のサファイアの中で最も価値の高い宝石で「キングオブサファイア」ともいわれています。主に、スリランカで産出され、サンスクリット語に由来し、蓮の花の色を表す言葉が名前としてつけられました。元々は三大希少石のひとつでしたが、ベリリウム拡散加熱処理を施してピンクサファイアの色を変えて作られた偽物のパパラチアサファイアも生産・流通してしまったため、外されてしまいました。

イエローサファイア

イエローと一言で言っても、淡いレモンカラーから、オレンジがかったイエローもで様々あります。中でも、栗色のようなイエローサファイアは「ゴールデンサファイア」と呼ばれ、高値で取引されます。

サファイアカラーチェンジ.png

カラーチェンジサファイア

光のよって色合いが変化するサファイアです。LEDや蛍光灯では異なる変化をすることがあり、アレキサンドライドでよくみられる現象です。一方、人工的に作られた偽物も存在します。

他にも、バイオレット、オレンジ、ピンク、パープル、ブラック、ブラウンなどのさまざまな色があります。

エンハンスメントとトリートメント

エンハンスメントとは宝石の価値が大きく下がることのない処理方法で、サファイアの場合「加熱処理」のことを指します。95%のサファイアには加熱処理が行われ、熱を加えることによりブルーが濃くなったり輝きを増し、きれいに見せることができます。無処理のノーヒート(非加熱)のサファイアと比べると価値は低くなります。

トリートメントはサファイアでは「オイル含浸処理」が行われます。キズを隠したり、色を濃くするためにオイルを浸透させたり表面に仕上げます。また、そこに着色や染色、コーティング剤のしようによりさらにきれいに見せる加工を施している場合もあります。他にも、ガラス充填や放射線で処理する事があります。20005年以降では「ベリリウム拡散処理」という新しい技術で色合いを調整したものもあります。これは、加熱の最終段階でクリソベリルの粉末を人工的に加える手法です。こうしたトリートメントは品質や価値を大きく低下させてしまいます。

無処理>エンハンスメント>トリートメントの順で、価値が高いサファイアとなります。

サファイアの産地

産地によって大きく価値が変わるサファイア。サファイアに限らず、宝石は産地が非常に重要となります。価値の高い産地をご紹介いたします。

カシミール

カシミールはインド北部とパキスタン北部にまたがって位置する場所です。鮮やかで上品な青が特徴的のカシミール産サファイアは、1883年から採掘がはじまりましたが、わずか数年で最上級の宝石は掘り出されてしまいました。今ではその全盛期のサファイアが少しだけ市場に出回っており、供給量はかなり少ないです。カシミール産は加熱処理などを行わず、無処理がほとんどです。カシミール産のサファイアの色は「コーンフラワーブルー」と呼ばれます。

ミャンマー(モゴック地方)

カシミールの次に価値の高いサファイアを産出しているミャンマーのモゴック地方では、15世紀より採掘がはじまったとされています。淡く優しい色合いが特徴的で、「ロイヤルブルー」と呼ばれます。加熱処理されないことがほとんどです。モゴック地方はルビーの産出地としても有名です。

スリランカ産

スリランカでは、サファイア以外にも多くの宝石を採掘している宝石大国です。スリランカのラトゥナプラ鉱山でとれるサファイアは、透明度が高く少し紫色がかっているのが特徴的です。「セイロンブルー」とも呼ばれています。カシミールやモゴックではサファイアがとれにくくなった今では、スリランカのサファイアが注目されています。

サファイアスリランカ.png

スリランカサファイア

希少なサファイア

スターサファイア

光を表面にあてたとき、光の筋が六条に入っているのがスターサファイアです。ルビーにもでることがあります。カボションカットをしたときに、針状の内包物によって現れる現象で、アステリズム効果ともいいます。線が濃く、スターが宝石の中央に出て、ゆがみなくまっすぐ入っているものがいいとされています。スリランカ産が全体の90%を占めています。

スターサファイヤ.jpg

サファイア豆知識

パワーストーンとしてのサファイアと効果

サファイアは9月の誕生石です。石言葉は、「誠実」「成功」「慈愛」などがあります。

石の効果として、直感力や判断力、洞察力を高め、カリスマ性が身につくとされています。心を穏やかにし、内面を美しくしてくれるという効果もあるそう。ひとつはお守りとしても持っておきたい宝石ですね。

されに、ピンクサファイアには恋愛・結婚運、イエローサファイアには金運や仕事運を高めるなど、色によっても意味合いが異なるところもサファイアの面白いところです。

お手入れ方法

モース硬度が9と高いため、超音波洗浄機にかけることが可能です。ご自宅では、柔らかい布で汚れを優しくふき取ります。汚れがひどい場合には、中性洗剤をつけた歯ブラシで優しく磨くことで汚れを落とすことができますので、お手入れも簡単に行うことが出来ます。

身に付けていない間は、箱を袋に保管し、キズや汚れがつかないようにすることも大切です。

査定のポイント

サファイアの品質はダイヤモンドと同じく4Cの基準で評価します。カラー(色)・クラリティ(透明度)・カラット(重さ)・カット(輝き)の4つです。

深く濃いブルーサファイアが最も評価の高いサファイアとなります。もちろん大きいものほど価値は高くなります。他の宝石よりも内包物が少なく透明度の高いものも多いですが、よりよいものが好まれます。トリートメントを施したサファイアは価値が大きく下がってしまい、サファイアとしての金額がつけられないことが多くなります。世の中にはそうした価値が下がってしまったサファイアを高額で売っているようなお店もあるので、信頼できるお店で買うことが大切です。また、無処理のサファイアは大変珍しく、高額査定となることがあります。