マイセンの買取について|かんてい局つくば店
本日はマイセンについて紹介させていただきます。
かんてい局つくば店ではマイセンのような陶磁器の買取も行っています。ご家庭に放置されたままのお品物がありましたら、ぜひ当店までお越しください。
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マイセンとは
マイセンとは300年前、ドイツのマイセン地方で生み出された硬質磁器の呼称のことです。
17世紀において、中国や日本の磁器はヨーロッパ人の憧れでした。白くて硬質な磁器を作る為、東洋の技術や考えを用いて作り出した最初の磁器がマイセンと言われています。
磁器と陶器の違いとは
磁器とは焼き物の一種で、吸水性がなく叩くと金属音がでるのが特徴です。日本では九谷焼や有田焼などにあたります。
また、同じ焼き物に陶器がございます。陶器は吸水性があり、日本では益子焼、笠間焼などにあたります。
なぜ同じ焼き物なのに磁器と陶器は見た目や性質があれほど異なってしまうのでしょうか?その違いを詳しく説明させていただきます。
原材料の違い
磁器と陶器の違いは作られる際の原材料にあります。陶磁器は作る際に粘土を使用します。その粘土には長石と珪石というガラスになる成分が含まれており、陶磁器が熱で固まるのは長石が熱で溶けて、珪石と土をくっつけるからです。
磁器は長石、珪石、粘土の割合が3:4:3と少し長石が多い成分となっており、かつ鉄分が少ない原料になっています。
長石が多い分、珪石と土を結びつける力が強くなり非常に硬い性質の磁器を作り出します。また鉄分の少ない材料が磁器をより白く作られ、ガラス質が豊富なため透光性が出るのです。
一方で陶器は長石、珪石、粘土の割合が1:4:5とガラスの成分が少なく、鉄分を多く含んでいる原料で造っています。
長石が少ない為、珪石と土の接着が弱く割れやすいのが特徴です。鉄分も多く含んだ粘土を使っているため、色も付くのです。
また、そのままでは吸水性が強い為、一度表面をガラス質のもので塗り再び焼いています。
温度の違い
磁器は陶器より100度近く高い温度で焼いています。
磁器はより高い温度で造られることで磁土と呼ばれる長石の成分を焼き払い、結晶化することでより硬質の製品が造られます。そのため透水性がなく、とても丈夫な製品が造られます。
そのため、磁器は薄く重いことが特徴であります。
一方陶器では温度が低く、結晶化もしないために割れやすく、透水性のある焼き物へとなります。またお椀などに用いられる陶器は、その表面にガラス製の釉薬を塗り、水を通さないようにしているのです。
陶器は磁器に比べ厚いものが多いですが、同じ大きさの磁器に比べ軽く、熱もなかなか通さないのが特徴的です。
マイセンの歴史
17世紀において、西洋社会において東洋の磁器は貴重かつ憧れのものでした。当時のヨーロッパには磁器を作る技術はなく、その製造方法を発見するために必死になっていました。
18世紀、ザクセンのアウグスト強王は錬金術師の金属を金に変える技術に目を付けます。彼は1705年に錬金術師のヨハン・フリードリッヒ・ベットガーを投獄し、学者のエーレンフリート・フォン・シュリンハウスと共に磁器の開発を命じました。
シュリンハウスはベットガーに様々な知識を教え、ベットガーは必死に磁器の製法を研究し続けました。その結果1708年に近いものを造ることに成功します。1709年にはその製法を解明し「良質な白い磁器」の造り方が強王に届けられます。その翌年の1710年にヨーロッパで初めて硬質磁器窯が造られました。「マイセン」の誕生です。
工場はドレスデンに設立されましたが、数か月後に磁器工場はエルベ川沿いのマイセン地方のアルブレヒト城内に移され、磁器製造の技術を独占状態にします。
初期のマイセンは日本の伊万里焼の影響を大きく受けています。アウグスト強王は日本から磁器を多く輸入し、日本風の絵付の磁器を作れないかを考えます。
1720年、ウィーンより絵付師のヨハン・グレゴリウス・へロルトが招かれ、彼によってマイセンに東洋風の絵柄を模倣した磁器が多く製造されます。さらに当時の貴族や富裕層の趣味を大きく反映させたロココ調の作品がメインとなっていきます。
独占状態のマイセンでしたが、職人の逃亡などによりその技術が外部に漏れ始め、徐々に広まり贋作が増えていきました。その対策としてアウグスト強王の紋章である双剣がマイセンの窯印として1722年に採用されました。
この窯印はシュヴェルトラーと呼ばれる専門の絵付師によって手描きされており、そのデザインは年々微妙な変化があるのが特徴です。
かんてい局つくば店での買取価格
それではマイセンの代表的な磁器やそのデザインの説明、その買取価格を紹介していきます。
マイセン ブルーオニオン プレート
かんてい局つくば店 買取金額 ¥5,000
※2020年9月6日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。
マイセンの代表的なシリーズと言われています。数多くのブルーオニオンの製品が流通していますが、マイセンがオリジナルという事も覚えておきましょう!
ブルーオニオンは東洋磁器に描かれていたかバルトブルーのザクロ、桃、竹などの縁起のいいものがモチーフだと言われています。西洋に伝わった際、西洋人はザクロが一般的ではなかったため、青色のタマネギが描かれているという誤認から「ブルーオニオン」という名前が付きました。
絵付師のヨハン・グレゴリウス・へロルトによって描かれた物であり、1860年代にはマイセンによって商標登録もされています。
しかし19世紀末の財政危機によってブルーオニオンの使用権を売却、現在はマイセン以外にもこのデザインも用いた磁器が市場に出回っています。
マイセン 柿右衛門 コーヒーカップ
かんてい局つくば店 買取金額 ¥25,000
※2020年9月6日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。
こちらのシリーズはシノワズリ(東洋趣味)を真似て描かれたものとなっています。柿右衛門様式とは大和絵的な花鳥図などを題材とした物です。
赤、紫、黄色、緑と言った比較的明るい色彩を多様に用いて、スペースの白い部分まで活かすという日本独自の伝統的なデザインのことを指します。
東洋の文化に非常に強い憧れを持っていた西洋は日本や中国の技術を模倣することで独自の磁器文化を確立させていきました。
マイセン ドラゴン コーヒーカップ
かんてい局つくば店 買取金額 ¥11,000
※2020年9月6日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。
こちらもマイセンの中で最も古いシリーズのひとつです。シノワズリ(東洋趣味)の図案によって描かれた物です。
「ドラゴン」とは龍のことであり、中国において不死をあらわす珍しい神秘的な生き物として扱われておりました。西洋では景徳鎮窯などから輸出されていた食器に描かれていた龍の図面を写してドラゴンを作り出しました。
写真の緑色以外にも様々な種類があり、今もなお人気の根強いシリーズです。
マイセン 猿の楽隊 人形
かんてい局つくば店 買取金額 ¥250,000
※2020年9月6日現在の買取金額になります。市場の動向等で金額が上下する場合がございます。
マイセンを代表する人形シリーズです。モデラーであるヨハン・ケンドラーとペーター・ライニッケの2人によって1765年に誕生しました。
当時はバッハやモーツァルトなどの数多くの音楽家が活躍している時代でした。造られたものは当時の古典的な洋装も施してある21種類の猿の楽隊人形です。
猿の特徴を見事にとらえていて、細かく繊細な部分まで丁寧に描かれています。これらは宮廷の窮屈な生活を猿を用いて風刺的に製造されたものという話もあります。
価値が高く、綺麗な状態のお品ものでしたら高価買取が可能になっていきます。
最後に
マイセンについて紹介させていただきました。
歴史の深いマイセンでしたが、我々東洋の文化への憧れから誕生したものだったとは知りませんでした。それ且つ日本の磁器や陶器への興味を非常に湧いてきました。
しかしマイセンに技術を生み出したヨハン・フリードリッヒ・ベットガーは完成後も幽閉されたまま、若くして亡くなってしまったという事実もあります。磁器の製造具術を独占するために、非常に悲しい現実が存在します。そのうえで現在のマイセンの発展が成り立っていると思うと、少し愛着が湧くかもしれませんね。
かんてい局つくば店の販売コーナーにはマイセンをはじめとした磁器、また美濃焼の様な日本の陶器も販売しています。少し興味が沸いた方々は、一度当店まで足をお運びください。
かんてい局つくば店では時計のほかにも、お酒やブランド商品、ジュエリーなど多くの商品を買取しています。使わなくなったお品物、放置されたままのお品物がありましたら、ぜひかんてい局つくば店でまでお越しください。
また、質預かりも行っています。手放したくない場合でしたら、最適な環境での保管を約束の上、ご融資することが可能です。
買取価格の相談と貴金属の相場などの電話対応もしています。お気軽に当店までお問い合わせください。
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