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プラチナの買取相場と価格変動要因の解説~今後プラチナはどうなる?~

プラチナの買取相場と価格変動要因の解説~今後プラチナはどうなる?~

こんにちは!質屋かんてい局山形南店です♪

質屋かんてい局山形南店では今年、4回に渡り「金相場」について高価買取をギリギリまで攻めれる理由と変動要因について記事を公開しております。

 

 

 

過去の記事については下記のバナーからご確認ください。

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プラチナの買取相場と価格変動要因の解説~今後プラチナはどうなる?~

 

11月19日から世界的にプラチナ価格が高騰しました。

要因としては世界に先んじてコロナウィルスが広がり経済が停滞していた中国がコロナウィルス沈静化に成功していて、経済が活発になってきたからプラチナの価格が急騰したということでしたが、普通に生活している我々にとっては

「なんで?」

となりますよね。今日はこの話題を切り口にプラチナの解説をしていこうと思います。

 

結果を先に話してしまうと「現在、プラチナ価格は一時的に高くなりましたが、市場が落ち着いたら長い目で見てプラチナの価格が安定的に上昇する材料は無いので高くなっているうちに売却するか質入れしてしまうのが良いと思います」というところが着地点です。

 

それでは解説に参りましょう!

 

 

現在のプラチナの状況

 

需要について

 プラチナの需要は現在ディーゼル車の廃ガス浄化用コンバーターの触媒として約40%、化学製品やディスプレイなどの工業用材としての用途が約30%、ジュエリーなどの宝飾品としての需要が約20%、投資用現物資産としての用途が約10%という割合です。こちらは現物(実際の物品としての需要)であり、このほかに有価証券であるプラチナETFの需要というのも価格変動要因の大きな要因となりますのですが、別枠として後述します。

 また、主な需要国の割合は以下の通りです。
欧州:約30% 中国:約30% 北米:約15% 日本:約10% その他:約15%

 

 これらのことから、ヨーロッパや中国でのディーゼル車が増えればプラチナの需要が高まりそうなことがわかりますね!

 逆に日本でプラチナの指輪が人気になってもさほどプラチナ価格に影響が出る要因とはなり得ないこともお分かりいただけるかと思います。

 

 需要についてみてみたので、次に供給について考えてみましょう。

 

供給について

 供給面では南アフリカが約70%、次いでロシアが約12%、その他が約18%といった具合で、全世界のプラチナ供給は南アフリカとロシアでほぼ全ての供給を担っていると考えていただいて問題ありません。

 また、プラチナ全体の約75%は鉱山から新規に採掘されるものであり、約25%がリサイクルとして再加工されるものです。再利用比率としてはあまり高くないですね。

 

新技術について

 主にディーゼル社の排ガス用触媒、つまり軽油において使用されるのがプラチナ。

 対称的にガソリン車の排ガス用触媒に使用されるものが、プラチナの同属貴金属であるパラジウムです。

 今年、2020年3月にドイツの大手化学会社がガソリン車の排ガス用触媒としてパラジウムの代替品としてプラチナを使用する技術を開発しました。しかしながら、試験実験は成功したものの世界に広く流通するまでには数年はまだかかるとされており、公開情報も曖昧なため、実用できるかは定かではありません。市場の需給要因というのは突発的なニュースで大きく変動し、現実で落ち着くものですので、今後パラジウムの代替品としてプラチナを使用するという発表があったとしても大きく高騰する要因にはなり得ないと判断します。

 

 

以上を踏まえた最近のプラチナ動向

 

現在、コロナウィルスが世界を取り巻く状況というものを改めて俯瞰すると以下のようになります。

 欧州:深刻状態が継続

 中国:沈静状態が継続

 米国:深刻化

 日本:深刻化

 南アフリカ:沈静化

 ロシア:深刻化

 

これまでの情報を言い換えると、プラチナとコロナの関係性では

 需要面で欧州は変わらず感染警戒により経済が停滞し、需要減。しかし中国では経済活動が再開し、自動車が活発に稼働し工業用途も増え始めそう。

 新車販売の面では2016年から北欧でガソリン車及びディーゼル車の新車販売は禁止、イギリスやカナダなど世界の各国も次いで前面禁止予定を発表。中国では禁止ではなく規制を発表。日本ではこのような動きはありません。日本産業から自動車を取ったらやばいんでしょうね。

 供給面ではロシアでは感染警戒により供給が減少していますが、約70%のシェアを持つ南アフリカの供給が活発です。

 つまり、供給過多&需要減少の極限状態である事態だったところ、中国での需要が高まるのではないかとの思惑で急激にプラチナETF(白金ETF)が買い上げられたことによる高騰だった、と予測できます。

 

 

ETFってなに?

 

有価証券であるETFとはExchange Traded Fund (上場投資信託)の頭文字を取った略語です。

一言で説明するのが難しいものですが、誤解を恐れず簡潔に説明するのであれば、

「今、この商品ってこのくらいの価格だから数字だけ買う(実際の物は買わない)」というものです。

例えるのであれば「1段飛ばしの交換券」ですね。

 

例えば、自動車のプリウスの中古売買価格が100万円だとします。

この時、プリウスETFが100万円で買えると仮定した場合。

プリウスが高騰して150万円の中古売買価格になった時、プリウスETFも中古売買価格に連動して150万円になります。

プリウスを売れば150万円手に入りますが、交換券であるプリウスETFも売ると150万円が手に入ります。

しかし、交換券であるプリウスETFはお金に換える事はできるけど、自動車の現物であるプリウスとは交換できません

プリウスETF→(プリウス現物)→150万円 という交換経路を(プリウス現物)の部分1段飛ばしているので「1段飛ばしの交換券」と例えてみました。

 

いかがでしょうか?この理屈でいけば「今のプラチナの相場価格で売買できる1段飛ばしの交換券」がプラチナETFです。

ETFは非常に多種多様なものがあり、日経平均ETFや純金積み立てETFなんかも同じ考えで理解できるはずです。余談ですが、昨今の金相場は金ETFの影響が非常に強いですね。

 

 

まとめ

以上の解説をまとめると以下のようになります。

①現状、プラチナの主用途である需要は減少の一方(電気自動車やハイブリッド車には使用されない)であり、供給は増加している。→需給関係では下落要因

②最近高騰した理由は中国の経済状態の傍目から見た「印象」であり、実態は未だ見えていない中で「プラチナETF」が短期売買目的で買われた。→中身の伴わない数字買いにより簡単に買われたが、売られるのも簡単

③パラジウムの代替品としてプラチナが使用される可能性というプラス材料はあるものの、実態は不明且つ、実用には時間がかかる。その間には下落する要因しかない。→特段上昇する材料にはなり得ない

 

よって

「現在、プラチナ価格は一時的に高くなりましたが、市場が落ち着いたら長い目で見てプラチナの価格が安定的に上昇する材料は無いので高くなっているうちに売却するか質入れしてしまうのが良いと思います」

という結論に至ります。

 

 

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